“涙空”㊤
私が楽しく和紀と話していると啓太が寄ってきた。

「美佐!帰るぞ!」

『エっ!うん…じゃあ明日!バイバイ和紀!』

「バイバイ美佐!」

私と啓太は教室を出た。
「ハァ…何かめんど!」
『どうしたの?』

「普通に下の名前で呼んで!相手も普通に美佐って呼んで!ムカつく!」

『ゴメン…』

「だいたいさぁ!アイツキモすぎ!笑えるよな!来た時から元気に挨拶なんかして!」

『意味わかんない!和紀の悪口なんか言うな!バカ!バカ啓太!』

私は走って家に帰った。
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