“涙空”㊤

恨み

教室に入るなりクラスのみんなは静かだった。

「加藤さんって早坂くんと別れたらしいよ!」

『まじ!早坂くん可愛そう』

私に聞こえるようにクラスの人はコソコソ言っている。

『美佐!大丈夫!行こ』
彩が私に声をかけてくれて自分の席に向かった。
「かなり噂されてるな」
自分の席につくなり和紀が話しかけてきた。

『うん…』

「大丈夫だろ!俺がいるじゃん!いつでも頼れよ!!」

『ありがとう!和紀!』
あぁ…和紀にも助けてもらって…。

私は幸せだな…。

キーンコーンカーンコーン!
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