散弾銃プレアデス



あたしは、ただ隊長に見てほしかっただけなのに───


それだけなのに。



嬉しかったピンク色のふわふわスカートも、リボンも、つるつるの靴も、全部があたしを閉じ込めてるような気持ちになった。



いつもなら。

原さんに連れていってもらわないで、ミユさんに服を選んでもらわないでいたら。

あたしはいつもの隊服で、いつもみたいに演習場にいたのかもしれない。


それなら、その方が良かったのかもしれない。





あたしの服を見て、哀しそうな顔をしたミユさん。

安原隊長。



みんなに悲しい顔をさせたのは、いつもと違ってしまったあたしなんだと思った。



< 113 / 288 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop