散弾銃プレアデス



「……〜っ!?」

すばるの目が点になる。白い頬がみるみる内に、目に見えて赤く染まっていった。

聞こえた口笛の奏者は原。ぷくく、と含んだ笑いを放って2人をじっと見つめる。




「昔はよくこうやったな」

安原は、腕の中のすばるに笑いかけた。

「……あ、あたしをですかっ」

真面目な顔をして問うすばる。




「お前以外に誰がいるんだ」

う、とうつむいたすばるに笑い掛けて、安原は続ける。

晴れた空から差し込む昼下がりの光がすばるの頬を撫でた。
熱くなる身体はそのせいだ、とすばるは自身に言い聞かせてうつむく。

「なぁ皆瀬」

安原と目を合わせれば、このまま自身が真っ赤になって弾けてしまいそうだった。

それでも、名を呼んだ人の腕の中ですばるは応えた。



「…はい、隊長」






「俺はお前が好きだ」





< 119 / 288 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop