散弾銃プレアデス
「隊長!」
「…どうした?山本」
隊員のひとりが格納庫の扉をおおよそ蹴り開けるようにしながら、安原に向かって声を張り上げた。
「これが終わったら一杯付き合って下さいね!」
俺の惚気もきーてください、とその隣からも声が上がる。その言葉に、安原はからからと笑って頷いた。
「当たり前だ、お前の惚気も久しぶりに聞いてやりたい」
「よっしゃ、酒の肴になるような働きしてきます!」
「俺だって裕美子に電話するネタ作ってきてやるっ」
俺もだ、俺もだと戦闘後の功績に対して声があがることは珍しかった。
安原が普段から『戦闘』に実直な態度を示しているから、という理由もあるが。
「(皆もわかっているんだろうな)」