散弾銃プレアデス



六機のラファールを堕としたのは、【塊像】だけではなかったとしたら?







まだ熱の残るコンクリートの周りには誰も出てこない。先ほどもまた、どこかで爆発音が響いていた。ここだけではない。きっと傷者…否、死傷者が出るだろう。


「………すばる」


三浦がすばるの頭を撫でた。


荒々しくも切なげに。







何故、この少女なのだろう。
家族の記憶の無い少女。
何故此処にいるのだろう。







「どうして…お前なんだろうな」

「え…?」

「こんなとこで、銃握って、痛い思いして、俺らと一緒になって訓練して」





それでも君が、痛いほど無邪気に笑うから。





「みうさん」



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