散弾銃プレアデス
「死にてーのか、このクソガキ!」
菅谷の叫びに一瞬、原がたじろいだように見えた。
“兄”の言葉を飲み込んでぎゅっと視線を上げる。
「死にてえんじゃねえよ、殺したくねえんだ!!」
それは原伸吾ではなく、陸上機動隊長の言葉だった。
「菅兄、前に言ったよな……その意味がわかった」
守りたい、とか。
そんな甘ったれたものじゃなくて。
守らなければならないんだ。
願望とか、そういう次元じゃない。
「大人とか隊長とか、それ以前に…俺が居なくなっちまう」
使命、だ。
「頼む…いや…命令だ、菅谷隊員……俺の全権を委任する」