散弾銃プレアデス
「俺の考えてる事がわかんない、って顔してるね…無理もないか」
すぐ隣に居た隊員に向かって紺野が微笑んだ。
「よく聞いてね、」
ヘリは空機隊と敵機が交戦する範囲には入らず、それを打ち落とせる場所に留まる。
おとり?
援護射撃?
いつ射撃がくる?
どれだけ武器を積んでいる?
それが相手にはわからない。
まして、交戦中となれば相手は尚更プレッシャーを感じるだろう。
そこに居るのが、
ただのヘリであっても。
「戦闘機を墜とすのは銃弾だけじゃないんだよ」
ぞくり、と。
隊員の肩がすくむ。
この人は本物だ。