散弾銃プレアデス
「…なんだと?」
原伸吾は怪訝そうに呟き、首根っこで動きを封じた相手側の兵士を一瞥した。
「言っただろう…こっち側に奴は、春樹は居ない!」
春樹レイを探してここまで来たというのに。
「……ッくそ…!」
敵陣のド真ん中で1人。戻るにも相当の力が必要だ。
「(…どーすっかなぁ)」
原のため息を合図に捕らえていた兵士が暴れだしたが、原の手刀はあまりにも優しく彼の首筋へ降りた。
「…案内ありがとよ、一応感謝してるぜ」
原はするりと兵士を地面に横たえ、彼の腰元のホルスターからハンドガンマガジンを抜き出し、歩みを速めた。