散弾銃プレアデス
春樹が居ないとしても、敵陣の奥深くまでは来れたハズだ。
「なら…土産の一つや二つ、持って帰らねぇワケにはいかねーな」
そう呟いた刹那、原は目に付いた茂みに飛び込んだ。
それと同時に相手側の兵士達が機敏な動きで配置につく。全部で8人…小隊としては妥当だ。
「よし…配備完了、総司令に報告」
おそらく指揮をとっているであろう男が口早に言い、答えた一人が通信機をとった。
「総司令!こちら川崎小隊、配備完了。援護・迎撃を主務とし待機中!」
「(……ん?)」
耳をそばだてる原の脳裏によぎる違和感。
…………総司令。
「(つくづく腐ってやがる!)」