散弾銃プレアデス
それはね、敵方の………囮を見破……………私にはわかる………視界が狭ま………まず配備を……………艦内への侵入者……設置されたモノに………何重もの囮が…………
――芹沢は己にあらん限りの言葉で御堂に“彼の中では既に終わってしまった”事の顛末を語り聞かせる。
「私は理解していたのだよ」と押し付ける風貌を御堂は好かなかった。
ただ、この男の言葉繰りを一つずつ咀嚼し、真実を探していく。
“艦内への侵入者”
“設置されたモノ”
“何重もの囮”
この男の中では、まだ墜ちていないはずの“とばり”が墜ちる「予定」だ。
嫌な予感は当たってしまった。
敵は、“国”だ。
「どうかしたかね?」
この腐った豚野郎は頼れない。
「(アタシが、皆を守んなきゃ)」
失礼します、と一言。
御堂は踵を返した。