散弾銃プレアデス
「侵入者ッ…!?」
あまりにもおおっぴらな“侵入”に戸惑う隊員達は、目の前に居たはずの相手を捉えようと躍起になっていた。
「でも…少し役者不足かも」
それを難なく掻い潜りそう呟く青年は、手のひらの上で小さな機械をもてあそぶ。
「なんだとっ……」
突如として背後をとられた隊員達は狼狽えながら、その機械に目をやった。
「……やめろ……!!」
気付いた一部の人間が小さく、諭すように言った。
「もう遅いよ」
にこり、と青年は口角をあげる。
「偽物は壊さなきゃ…」
青年の瞳に色は無く、ただ微笑みをたたえて右手を空高く掲げた。
「やめろ……やめろーッ!!」