散弾銃プレアデス
配属されてきたすばるを見たときは、本当に驚いた。
一兵卒としての階級を徹底的に仕込まれた「だけ」の子供。
水色の軍服が全く似合っていなかった。
身体が小さすぎて、袖の丈が合っていなくて。ぶかぶかのズボンもその腿の拳銃も、違和感に違和感を塗りたくったような姿を強調していた。
こんな子供があの電気の熱に耐えたのか、と思うと背筋が凍った。
比べれば、見違えるほどに笑うようになった。
よく喋り、よく食べる。
安原をはじめ、航空隊の面々に可愛がられているからだろう。
原伸吾は立ち上がり、安原とすばるとは逆方向の廊下へ歩みを進めた。