散弾銃プレアデス
だからすばるは当分来ない、と三浦は言った。
どくどくと腿から流れる血が、徐々に浅黒く滲んでくる。
「思えば、あんなコドモがこの組織に居ることも…安原隊長が目をかけるのも、ミサイルの着弾に異常な程の感覚を見せたことも」
震える膝を叱咤して、続けた。
「“何か”あるんだろう………それでも、だ。お前らがすばるを狙う理由は毛頭知らないが―――」
痛みを噛み殺し、腰に力を込めて立ち上がる。
周りの兵士達が銃を擦る音が大気を震わせた。
「すばるは渡さん、絶対に」