散弾銃プレアデス
ビシッと乾いた音が拳を貫く。
「あ…あ、…ぐぁああ!」
あまりにも迷い無いすばるが、右拳を押さえて呻く眼前の敵の頭部を、素早く持ちかえたショットガンのグリップで打ち付けた。
鈍い響きが腕に伝わる。
「みうさんっ!!」
すばるの声はあまりにも戦場に不釣り合いで、呼ばれた三浦の瞳がそっと揺らいだ。
だが、それもすぐさま消え失せ、戦士の顔を作る。
「(銃っ…!)」
地面に伏せる男の武器を手にしようと、腰を落とし駆け出そうとする三浦。
「させるか!」
向かってくる敵の銃弾を、身体全体で跳躍し、飛び込むようにして避けた。砂塵が舞う。
今度は、すばるが屈む三浦の上を逆方向に飛び越え、先の銃弾の出どころへ発砲した。
「ぐっ!!」
砂煙の向こうで相手の一人が崩れ落ちる。