散弾銃プレアデス
コツン、とマガジン最後のトンプソン弾薬が地面を叩いた頃、ようやく緊張を解いた三浦がその場にしゃがみこんだ。
「ふー………」
ごうごうと唸る空気に身を縮めながら、一度は死を覚悟したものの、取り敢えずはこの局面を乗り切ったことに安堵する。
それにしても、こんな《トリカゴ》の近くまで敵が……
「…みうさん!!」
考察を遮ったすばるの声は怒気を含んでいるくせに、何故かそれも可愛らしい。
親バカの典型だな、と自覚しつつ、三浦が答える。
「どうした?」
先程ガラス窓を叩き割って敵前に颯爽と現れ、猛然と銃を鳴かせたその少女は、しっかりと、しかし哀しげに言った。
「あたし、みうさんが1人で危なくなるのは…もう絶対ヤです」