散弾銃プレアデス
「銃を使うことも、誰かを助けるための処置も…ぜんぶ隊長が教えてくれたの」
反動が大きい散弾銃を選ぶすばるに、使い方を教えようとして添えられるあの日の手。
すばるだって、知っていた。
この鉄の塊が人を殺す道具だということは、よくよくわかっていた。
────いつでも隊長が居たから、怖くなかった。
うなだれるすばるの言葉に耳を傾け、三浦は静かに頷いた。ちりちりと照らす太陽が二人の影を伸ばす。
「隊長が死んじゃったら、あたしっ……!」
「…すばる」
今までやってきたこと全部が背中に乗り上げてきて、きっと自分を───すばる自身を殺す
そう続けてすばるは震える。
安原にだけは、守られていても許される気がしていたのに。
「こわいよっ……」
隊長を連れて行かないで。