散弾銃プレアデス
「………怖いか?」
安原はゆっくりと、すばるに問い掛けた。少し遅れてすばるは頷く。
瓦礫と共に舞う空に吸い込まれてしまいそうで、すばるにはとてつもなく恐ろしいものに見えていた。
後方で爆音が聞こえた。火の手が上がる。
数秒前まですばると安原がいた場所が、黒煙に覆われていた。
「特務航空機動隊・隊長、」
突然名乗りを上げる安原にしがみついたまま、すばるはその目を見つめた。
安原が深い息をつく。すばるの視線に気付き、目を細めた。
可愛げのある電子音がまた響いた。
安原は片手ですばるを抱いたまま、胸元のケースに手をやった。
そこから小さな機器を取り出して、腰に装備された旧型に見える媒体に接続する。
「……《SkyForce》、安原葵」
閉じた目を開いた。
すばるを抱く腕が強くなった気がした。
「Plug・In!」
青い光が、すばるの目に飛び込んだ。