散弾銃プレアデス



何度だって繰り返してきたくせに、何を今さら。



安原は一人ごちてため息をつきかけた己を律し、機械がその作業を済ませるのを待つ。



少女の障害を排除してきた、というにはあまりにも胡散臭い。

少なくとも「少女の障害」とは言えない。





国の障害を消す為に、少女の未来を消してきた。






これからも繰り返すのだ。


国の障害を取り除くために、兵器として目醒めるまでは、兵器として生きる核心へ触れた記憶そのものを、少女から取り除くのだ。



「記憶の改ざん…か」



国も難しい事をする。




眠るすばると、送られていく電気信号────




すばるの未来を、自分は知っている。




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