僕は彼女の事を二度愛していた
「あちっ。」
加藤は緊張して、喉がカラカラだった。それもあって、一気にお茶を流し込んだ。結果がこれだ。
「もう、慌てて飲むから、ゆっくり飲まないと・・・。」
そう言いながら、鞄からハンドタオルを取り出し、こぼしたお茶を拭いた。
「ごめん・・・。」
「いいよ、気にしないで。」
彼女がやさしく加藤の体に触れる。タオル越しでも、彼女の柔らかな手の感触が伝わって来る。
女に免疫のない加藤の体は、一気に変化した。激流となった血液の流れは、誰にも止められない。
一気に、彼女をベッドの上に押し倒した。
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