STOP LOVING

教室全体がガヤガヤとうるさい。

良かった。まだ先生来てなかった。

スクバを置いてひと息着く。
高校生活が始まったばかりのあたしは、まだ全然なじめてなくて、友達が一人もいなかった。

一人が落ち着かなくて、ケータイを取り出す。
文字盤を数回打って、智香にメールする。

『クラスに全然なじめない…皆タメだって分ってるに怖い(笑』

冗談まじりに本音を出す。

智香は中学校の時に知り合って、それからずっと親友だった。
いっつも明るくて、人懐っこい性格で、いつもクラスの中心にいるような子。
それが丁度あたしと相性良かったみたいで常に一緒に馬鹿してたなあ……。
けど、受験する高校が違って、泣き別れした仲。

智香はメールを打つのが早くて、即レスしてくれる。

『まじかあ↓ こっちはダチできたぞ! ミサもあたしを見習えよっ(笑』

画面の文があたしを不安にさせた。
智香は友達できたのに、あたしは全然……。
なんか寂しいし、気分ガタ落ち。
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