7つのキス


「鈴、いい?人間は私たちマーメイドを騙す生き物なんだよ。人間信じたらきっと酷い目に会うに決まってる。」


何で…?何で…?何もしらないかりんちゃんがそんなふうにいえるんですか?

らきさんを何で否定するんですか…?



「昔からお母様にそう教わっているからそんな話しはわかっていますよ。
…でも、なんで人間が酷い事をするって決めつけるんです?酷い事ってなんですか?」


かりんちゃんは感情的になる私にとまどっているようでした。私はそれも気にせず夢中になって話し続けました。


「…それはただの昔の言い伝えですよね。マーメイドだって色んな性格の人がいるように、人間にもらきさん見たいに良い人だっていますよ。
らきさんはそんな酷い事するような人間(ひと)にみえません。私を助けてくれた命の恩人なんですから。

…それに、それだけじゃなくてらきさんは何かさりげなく優しいって言うんですか、よくわかりませんが何か他の生き物にないものを持ってる気がするんです。
…って私、ご、ごめんなさい勝手に長々と…。」


私もほんの少し前まではかりんちゃんと同じ事を思っていたのに知ったかぶって、私、最低ですよね…。

でも私はらきさんの事を何も知らないかりんちゃんに、人間みんなが酷い事するなんて決めつけて欲しくなかったんです。


気がつけば夢中で話ていたみたいで自分自身少し驚きました。

「鈴…。」


かりんちゃんはそんな私の話しをちゃんと聞いていてくれていました。


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