逃げ道なし!
神谷は力を込めた。


目一杯の力で、本棚を二宮に向かって倒した。


"オオァ!?"


二宮が不意打ちに本だなの下で、もがいている。

"今だ!"



神谷は出口へ向かって、全速力で走った!


二宮「マツタケ〜!
ウオリャァァァァアアア!!」


"ドゴォォン"


本棚が天井にぶつかり砕けた。


そして・・・・・・・・"ドシドシ"と足音が神谷に向かってきている。


神谷は、振り返る事なく図書室をでた。



再び、暗闇の中、全速力で駆け抜けてゆく。





"二宮に捕まったら終わりだ"



神谷にはそう思えた。
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