勝利の女神になりたいのッ!~第1部~
階段でもみ合う紫衣と芽衣ちゃん、良君。
紫衣は芽衣ちゃんに本当に大切にしてもらってるんだね。
だけど紫衣はお兄ちゃんの側に来るんだよ。
ここで紫衣を連れてこなければと考えを巡らせた。
今がその時かもしれないと漠然と思ったんだ。
階段でもみ合いを続けて三人がもつれる様にして転げ落ちた。
私は紫衣の側まで行って紫衣の手に自分の手を重ねた。
紫衣のぬくもりが感じられる。
転がり落ちた三人は意識がない。
私は紫衣の体を揺さぶり何とか意識を取り戻してもらおうと必死だった。
自分の小さな手で一生懸命に紫衣の体を揺さぶったんだ。