勝利の女神になりたいのッ!~第1部~
シュンとうなだれて謝る私に佐和さんの焦ったような声がかかった。
「わ―ッッ違う違う!
紫衣、また頭ん中暴走してるだろッッ?
紫衣が悪いんじゃないんだ。
俺の問題!!」
何て言えばわかるかなって彼は頭をワシワシとかきながら必死に言葉を紡いでいた。
それからは耳まで真っ赤に染めて、男女のごにょごにょ講座をしてくれた。
「芽衣ちゃんの講座と違います。」
感想を素直に言うと佐和さんはニッコリ笑って、
「どちらも正解。
間違いなんてないんだ。気持ちの事だから」
芽衣ちゃんは芽衣ちゃん、俺は俺の気持ちを話したんだからって教えてくれた。
「でも、抑えるとか鎮めるとか…
佐和さんはどうして、もっとを我慢するの?」
もっとって想ってくれる方が好きがいっぱいになりそうなのに…
もっともっと触れて欲しいのに、なんて恥ずかしくて言えないけど我慢なんてしてほしくないよ。