勝利の女神になりたいのッ!~第1部~
酷い!
酷い酷い酷い!!!
「軽蔑します。」
秀吉もうたさんも酷すぎる。
三成はいったいうたさんの何だったの?
それに自分には逆らわないとわかって三成に話す秀吉も酷いよ…。
憤慨しながらキッパリと言い切る私に三成は困ったように、
「そうか…。」
呟きを零した。
そして私の後頭部に手を移動して乗せるとぐいっと胸に押しつけるように力を込めた。
「く…くるし…」
一瞬息が出来なくて思わず声を漏らすと、
「軽蔑されても仕方ないが…俺は紫衣を放すつもりはない。」
苦しそうに三成は吐き出した。
軽蔑されてもって…
誰が誰を?
え?
えぇ??
彼の胸は大きく上下し、その呼吸の乱れを私は直に感じた。
鼓動もとても激しく音を立てている。
誤解させちゃったのなら私の言葉できっと彼は傷ついているはず。
「離れないわ!
あなたが放しても私はあなたから離れません。ずっと一緒って約束してくれたでしょう?
その約束はこの体が無くなっても続く永遠の誓い。
そう話したでしょう?」
必死に言葉を紡いだ。
傷つかないで!
あなたを責めるつもりなんて私にはないのよ!
心で一生懸命唱えながら言葉を紡いだんだ。