平安物語=短編集=【完】



しかし当の姫様は、入内になぞ興味はおありでありませんでした。

私は恋愛に興味津々なのですが、姫様は「結婚なんて…」と物憂げなのです。


「だって姫様、歌を送りあったり駆け引きしたり、なんだかとても楽しそうじゃありません?」

と言うと、

「まあ、大輔はとんだ好色ね。

あんまり殿御をいじめるものではないのよ。」

と、可愛くお笑いになりました。



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