平安物語=短編集=【完】
その夜は、友人の局を訪ねて泊まってしまいました。
普段から仲が良く、互いに行き来し合っているので不審には思われません。
その局は私の所とは結構離れているので、少納言様が隣人を訪ねられても気づかなくて済むでしょう…
そう思ってのことだったのに、分からないなら分からないで、あれこれ考えてしまうのでした。
友人におかしいと思われないうちに狸寝入りをしてしまって、その夜を明かしました。