平安物語=短編集=【完】



そして一年後、宣耀殿が身ごもった。

私はもう、嬉しくて嬉しくて…

しかし同時に心配でもあって、しょっちゅう見舞っては入り浸っていた。


そんな様子が、女御達の気にさわらない訳が無かったのに、私は全く周りが見えなくなっていた。

しかも更衣が微笑むのを良いことに…
更衣が、女御達から嫌がらせに遭っているのにも気付かなかった…



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