平安物語=短編集=【完】



お腹の子が大きくなるのを殿もお喜びくださって、昼間も時々いらしてくださるようになりましたが、それでもやはり私の存在はひた隠しになさいます。

これではこの生まれてくる子の扱いも、私のように軽々しいものになってしまうのでしょうか。


喜びと一緒に不安も育ってゆくのでした。



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