平安物語=短編集=【完】



そして二ヶ月後、豪華な御車が数台我が屋敷につかわされ、大きなお腹でそれに乗って大臣のお屋敷に参りました。

こっそり隠れてではなく、白昼堂々とです。

本当に身に余るような幸せと誇らしさでございます。


着いたお屋敷は、想像を超える立派さと美しさでした。

こんなお屋敷に正妻として乗り込むなんてと、恐れ多いような恥ずかしいような気持ちになってしまいます。



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