長閑【短編集】
「おはよう。」
「おはようお父さん!!」
息子は俺に挨拶をした。
まだ小四だ。
素直でやんちゃであるがしっかりすべき所はちゃんとしている。
「おはよう。」
俺は隣のお姉ちゃんに声をかけた。
「……早く食べたら?」
…声が冷たいなぁ。
中二となるとこんなものなのだろうか。
最近娘の態度が変わった気がする。
いや、そもそも俺の最近はいつからだろう。
ついこの前まで小さな手で俺にしがみついたりしていたのに。
俺は自分の娘をしげしげと眺めていた。