長閑【短編集】

「おはよう。」

「おはようお父さん!!」

息子は俺に挨拶をした。

まだ小四だ。

素直でやんちゃであるがしっかりすべき所はちゃんとしている。


「おはよう。」

俺は隣のお姉ちゃんに声をかけた。

「……早く食べたら?」

…声が冷たいなぁ。


中二となるとこんなものなのだろうか。

最近娘の態度が変わった気がする。


いや、そもそも俺の最近はいつからだろう。

ついこの前まで小さな手で俺にしがみついたりしていたのに。



俺は自分の娘をしげしげと眺めていた。
< 17 / 50 >

この作品をシェア

pagetop