君といた日
黙ったまま歩く

歩いて5分くらいかな

だけどまだ

沈黙…

「ねぇ紫…
この間はゴメンね
色が見えない以外は
一緒とか言って
お母さん理解
していなかったんだよ
色が見えないって
どうゆうことか
分からなかった正直ね
だから紫のことも
理解していなかった
いや理解しようと
していなかったのよ
だって自分の娘が
色盲だなんて
お母さんも悲しいのよ
紫…悲しいのは
紫だけじゃないのよ…
お母さんも悲しいのよ
私はだけじゃないわ
お父さんも志音も
悲しいのよ
だけどこの間は
本当にゴメンね」

私はきっと

勘違いしていたんだ

お母さんは

私の気持ちが

解るはずがないと

勘違いしていたんだ

だけど違っていた

お母さんは

あの時解りもしたく

ないことを

解ろうとしてくれたんだ

だけど私は

勘違いしていて

気持ちが解らないと

決めつけて

お母さんに

『八つ当たり』

していたんだ。

「お母さん…
謝らなくていいよ
勘違いしていて
八つ当たりをしていた
のはアタシの方
なんだから
お母さんは謝ることない
アタシこそゴメンね」

「紫…ありがとう」

お母さんは

顔を伏せていて

分からなかったけど

きっと泣いていた

最近…私

みんなに心配ばかり

かけてるね

みんな…本当にゴメンね
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