君といた日
「理由は親とかでさ
俺が何しても
怒ったりしない親にさ
ムカついててでも紫
んとこは怒ったり
してくれるじゃん?
要するに紫が
羨ましかったんだ
本当ゴメンな」

はぁ?それだけで

何でこっちが

傷付かなくちゃ

いけないの!!

「何でそんな理由の
為にアタシが
傷付かなくちゃ
いけないの!!
意味分かんないよ!!
アタシだって彰の事
羨ましいよ
だってアタシが
見えない色が
見えるんだよ!!
じゃあ親交換するから
もう一回色見せてよ!!」

「紫…」

「出来ないでしょ!!
そんなことで
アタシを傷つけないで」

私は言い終わると

家の中に入っていた

そして靴を脱ぎ

自分の部屋に

駆け込んだ

電気も付けない部屋で

ずっと泣いていた


だってさ彰は

まだ取り返しが

つくじゃん

私はもう

取り返しが

つかないんだよ

だけど今でも

思ってしまうんだよ
"もう一度色が
見たいって"

一瞬でいいから

もう一度色を

見せてください

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