罪線シンドローム
それから程なくして、奴らの住み処……処刑場へと辿り着く。

コウタは、無邪気かつ狡猾な口調で言った。


「お兄ちゃん。何でここに連れて来られたか解るよねぇ?」


……それは嫌になる程解っている。
間違いなく復讐の為だろう。


「解らないな。……教えてくれよ。」


明らかな強がり。しかし、子供から見れば不遜な態度に見えたのだろう。コウタも隠し持っていたスタンガンをバチバチと鳴らし、高々と翳す。


「僕が見たいのはさ、そんな顔じゃないんだよね。」


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