罪線シンドローム
コウタが構えていた銃。その銃弾は、ミカ……彼女の腹部を打ち抜いていた。


その瞬間、俺の中で何かが切れたような気がした。


「……」


人間、本当にキレてしまうと、言葉など忘れてしまうものだ。


まず、コウタが持っていた銃を取り上げると、そのまま拳を作り、無言で殴り続けた。


「ごめんなさい!ごめんなさい!」


と謝られても、もはや耳に入らない。


先程まで聞こえていたコウタの声が聞こえなくなると、次の狙いを絞る。


……誰一人として許す訳にはいかない。


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