罪線シンドローム
メールを無視して数時間。

私にとって癒しとなる夜闇は、また会いに来てくれた。


嬉しくて、嬉しくて……


その余り、私はすぐに、あの公園へと足を向かわせた。


足取りが軽いでも、笑顔があるでもないけど、心があの場所を求める。


……そして訪れる、静寂と癒しの空間。


相変わらず、レプリカの蒸気機関車にも、モノトーンの桜にも興味は湧かない。


……でも、桜の下に佇む男には、興味を惹かれた。


遠くて顔も見えなく、背は高いか低いか、太っているか痩せているかも確認出来ないけど、惹かれた。


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