男×男!?
「『好きですっ!』でも言ってもらおうかな♪」
「なっ///何でっ///」
「盛り上がるでしょ♪」
「……///」
「でもっ!!」
「あ、言うのこれですね」
腕章をした生徒が来て紙切れを渡した。
そこには神楽の望んでいたあの言葉が書いていて、言葉を失った。
『好きです!!』
「何で神楽が考えてた奴なんだよ!!」
「何でなんだろうね」
ニコニコする神楽。
そんな神楽にも慣れたけどやっぱり悔しい物は悔しい。
「ほら、早くしないと抜かれるよ?」
神楽が向いた方向には、赤い鉢巻をした人が2人つれて借り物競争のゾーンに入れてきた。
「っ」
「1位は景品あるよ?」
「知ってるっ!!」
あたしは神楽をグラウンドの中心に無理やり連れ込んで抱きついた。
「〜〜っ好きですっ!!!!」
そぅ大きな声で叫ぶと、並んでいた完走者は
「おぉ〜っ!!」や、
「ひゅひゅ〜♪」なんて言ってきた。
『OKです』
判定者の声に反応して神楽から離れてゴールに向かった。
「あ、神崎」
「は?」
「はい。落ちてた」
そぅ言ってあたしは尻のポケットに入れていたはずの財布を投げられた。
「さんきゅっ」
神楽から投げられた財布をキャッチした瞬間にゴールに向かって走った。
ゴールに向かっている人があたしと同時に出た。
でもあたしの方が赤より早くて先にゴールした。