男×男!?




「だってエリが……」

「少しは考えろよ」

「そんな時間ないし」

「近くに準備室ぐらいあるだろ」

「だからそんな時間無いって」

「時間無くても大人に頼れ。ガタイのいい先生だっているだろ」

「だってエリが泣いてたから……。」



ガタンッ


大きくて鈍い音がした。



「?」

いきなり立ち上がった神楽を見上げると―…


「ンッ!?」


―――唇を塞がれた。


「んっんんッッ……ゃあっぅんッ!!」

力一杯神楽を押してもびくともしない。

無理やり入って来た熱くて柔らかい物は、口内を動き回ってどんどんあたしをとろとろに溶かしていく。



「っハァ…」

やっと離れた……。

神楽の唇が離れたときにはあたしの体はぐったりしていた。


「な、…で……」


「何でだよ!!お前は女なんだよ!!自覚しろ!!」
「何でもかんでも自分でするな!!」
「何でお前はこぉなんだよ!!」

「女のヒーロー気取りもいい加減にしろッッ!!!!」


神楽の怒鳴り声が前から聞こえる。
初めて見る神楽が怖くてギュッと目を瞑って顔を伏せていた。

神楽は言い終わると保健室のドアを乱暴に閉めて出ていった。







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