男×男!?




どんどん…


安心し始めた。


「神楽?」

「ん?」

「も、いいよ?」

「あぁうん…」

すると神楽はあたしの脇の下に手を入れて、あたしを強制的に立たせた。

「土付いてんじゃん」

パンパンっとズボンを叩いてくれた。



「で、何してたの?」

「あ、携帯…無くて…」
「倉庫にあるかなって思って」

「そっか…」
「俺も行く」

「あ、…ぅん。……ありがと…」



神楽の携帯で道を照らしてもらって何とか入り口まで行けた。



倉庫は鍵がかかっていなくて、すぐに開けられた。
倉庫を開けるとすぐにあたしの携帯はあった。

「ありがと」

「ん」

携帯あったぁ~。

「あ、顔見てみなよ」

「?」

携帯のカメラで自分を写して見てみたら――…



「何で!!??」

あの顔になっていた。
久しぶりに見てあまりにもショックが大きい。


「俺先に帰るよ?」

「ちょっ待って」

あたしが神楽の着ていた服の裾を引っ張って神楽に近づいた。
そんなあたしに神楽はニヤッと笑う。
神楽の髪はあがったばかりだから湿っていて、そんな目で見たらすっごい色気のある。
そんな神楽にちょっとだけ見とれた。




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