男×男!?




「行くよ」

神楽はあたしの手首を軽く掴んで家の方向に歩き始めた。

「わっ」

あたしの頭のてっぺんに水滴が当たった。

「冷たっ」

あたしだけが喋っていて、神楽は何も喋らなかった。


「…」

「…」

神楽はあたしの前を歩いていて、神楽の表情は見えない。

ねぇ何考えてるの?

何思ってるの?

ねぇ神楽。
わかんないよ。
話してよ。
顔、見せてよ…。

何だか…神楽、恐いよ最近………。







「じゃぁね」

家に入ってすぐ。
靴を脱いだ瞬間だった。

あたしの頭をぽんっをして神楽は1人でスタスタ脱衣場のほうに歩いていった。


「ぁっ・・かっ」

神楽って呼ぼうとした。
でも、…今の神楽は恐いからやめた。



あたしは部屋に戻って寝ることにした。

真っ暗の部屋に戻って1番奥の布団に潜った。
そして壁のほうを見て寝たフリをしていた。


そして数分後、神楽は部屋に来てあたしの隣の布団に寝た。

そのまま今日の1日は終わった。
あたしは寝たフリをしていて、ずっとずっと起きていた。
ってか、………寝れなかった。






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