男×男!?
風呂からあがって髪を適当に乾かしてDVDを観た。
もちろん神楽とは離れて。
あたしはTV前にあるソファーに、神楽はダイニングキッチンの食べる方の椅子に座って一緒に観ていた。
あたしは最後のシーン、ボロボロに泣いた。
だって電話でしか会話をしてなかったけど、男の子が女の子の傷をどんどん癒していって、最後の最後にやっと会える約束をして、会おうとしたときにその男の子が死んでしまった。
というラストで、もぅボロボロに泣いた。
後を振り向くと、神楽はただただテレビを見ていて、涙の跡なんて無かった。
「はぁ……」
全て観終わったときにはため息が出た。
「めちゃくちゃよかったぁ~」
「確かにね」
「嘘!?」
「は?」
「神楽が…恋愛映画好きって…」
「好きとは言ってないけどこの原作者が好きだからさ」
「………へぇ…」
何だか意外だなぁ…。
「飯。食べる?」
「食べるっ!!」
あたしと神楽は午後にここに戻ったけど、お昼は全然食べていなくて、言わなかったけどかなりお腹が減っていた。
「何がいい?」
「何でもいいよ」
「何あんだろ…」
一緒に冷蔵庫の中を覗いて神楽は何を作るか考えた。
「………焼そば?」
「焼そばは今日の夜たべるから…」
「じゃぁ麺無しで野菜炒め」
「あ、それでいいよ」
「マジで;;」