男×男!?
「あ、これうまそ…」
と言って取り出したのはあの時と一緒の抹茶味のアイス。
「じゃぁあたしはコレ…」
あたしが選んだのは、クッキー入りのアイス。
「うまそ」
「サクラ達のも買う?」
「ん~…そうしようか」
残りの7人のアイスを買って家に戻った。
戻って机にはあたしと神楽の選んだアイス。
残りのアイスは冷蔵庫に入れた。
「やっぱ抹茶は美味い」
「神楽は抹茶好きだよな…」
「好きだよ。でもたまにバニラとか食うと美味いんだよ」
「それ分かるかも」
神楽と親しくなりたくない。
でも…もっと神楽を知りたいって思う自分もいるんだ。
なんか変だよな。
矛盾してる。
知りたいよ。
でも親しくなりたくない。
親しくなったら、また神楽の秘密はどんどん多くなって、不安も一緒に多くなっていくから。
『ねぇ……何があった?』
「……。」
神楽も、あたしと同じなのかな?
「ねぇ神楽……。」
「んー?」
神楽はアイスを眺めながらあたしに返事をした。
「小学校の頃ね……」
あたしがそぅ言うと神楽は手を止めて上目遣いであたしを見た。