男×男!?
おじぃちゃんと、由美ちゃんの死。
今までは簡単に言っていた『死ね』の言葉。
あたしはそれから一度も言ったことが無い。
本気で怒ったりすると最終的には言っていた。
「それからあたしはその3人に攻められた。あのときは、何で先生がみんなに嘘を言っているのかわからなかった。でも今ならわかる。わかるから………辛ぃ……。」
「辛かっ…た……」
そぅ言うと、全身が温かく感じた。
「?」
「ごめん」
耳元から神楽の声がして、あぁ抱き締められてるんだって思った。
「ごめん。悠ちゃんの傷、軽いものだと思ってた。……ごめん」
「……ぃ…ょ…」
神楽の腕の中は、温かくて安心して、なんだかわからないけど泣けた。
「さすが悠ちゃん。俺より早く言うなんてね」
「最近じゃぁ……男は悪い奴らばっかりじゃないってわかったし。」
「そっか………」
神楽はそぅ言って優しくあたしの頭を撫でた。
今のあたしにはそれはすんごく嬉しくて、神楽の広くて厚い胸板に頭をこてんっと置いた。
今は………優しくされたい…………。