男×男!?
「悠ちゃん」
体がゆさゆさと揺れる。
「んぁ?」
誰?
ぼやけてて見えない……。
どんどん視界がはっきりしてきた。
「悠ちゃん夜」
「神楽!!」
「はよー」
「はよ…」
神楽は野球のキャッチャーみたいな態勢をして、あたしの顔を覗き込んでいた。
「どうした?」
「………ん?」
「泣いた?」
「泣いてないけど何で?」
「何となく。……眉間に皺寄せてたから」
「まぁ苦しめられてるかな」
「誰に!!??」
「ん。」
と言って神楽の指が指しているのはあたし。
「……え?」
「悠ちゃん♪」
と言って神楽は逃げるように立ち上がった。
「ちょっかっ神楽!!」
「何?」
「なっ何で!?」
神楽に手をついて少し体重をかけてきいた。
「秘密。あと今からベランダで飯食うから隠れてて」
「えっぁっうんっ」
あたしは神楽が出ていってもその場に立っていて、なんだか神楽があたしの事避けてるみたいでかなり傷ついた。