男×男!?
「どこがだよっ」
「まぁそぅゆぅ顔するところ?」
「?」
顔?
そんな顔って言われても顔なんて今見れないし、何だか今は見たくない感じだ。
「でも襲われたことないぞ?」
「ってか襲われていた所助けたりしたでしょ」
「そう!!よくわかったな!!」
「……。」
「ってかそんなに襲われたいの;;?」
「襲っ…襲われたいってか……先生とか親の“悠は大丈夫だよな”って感じの考え方が嫌だ。」
「じゃぁ俺が襲ってあげようか?」
いきなり立ち止まって、神楽があたしに顔を近づける。
場所が悪過ぎる。
ここは電柱があって、電柱に蛍光灯が付いていて、もちろん光を放っていて…。
神楽の…顔が見える…。
神楽の表情が見える。
余裕があって、かっこよく微笑んでいて、……
そんな顔をあたしの目の前で見せている。
見せ付けている。
「………。」
そんな事わかってるのにあたしは思考停止中みたいに動かなかった。
目玉は神楽を見ていて、それ以外は何も動かなかった。
「……………………………嘘。」
「…………はぇ!?」
「っ///」
マヌケな声があたしの喉から出て、赤面をした。
「襲わない。って事」
「それぐらいわかるっ///」
「あ、俺ここ3日いないから」
「へっ!?」
「怪我、しないようにね。じゃぁお休み。」
いつの間にか公園の前まで着ていて、神楽はあたしの前から姿を消した。