男×男!?
30階って物の高さを甘く見ていた。
ものすごい高い。
ありえない…;;
「ここ」
そぅ言ってジーンズのポケットから何も付けていない鍵を出してドアを開けた。
『神楽 榛遣』
神楽の綺麗な文字で、そぅ書かれていた。
「袋、そこに置いてて」
先に入った神楽。
奥から声がしたけど……『そこ』ってどこ…;;
恐る恐る奥に足を進めると、広い広いリビング。
リビングには少し広めな机にソファ、それに普通サイズのテレビにDVDプレーヤー。
「………。」
そのガランとした部屋よりさらに驚いた事は、……景色。
もぅ夕方で、ビルや、車から出る光、それがやけに綺麗に見える。
それに、小さいけど海が見える。
凄い!!
「凄いなっ!!」
あたしがそぅ言うと、神楽は小さく笑いながら、キッチンで何かをしていた。
テレビの上に置いているリモコン。
リモコンの上にはホコリがあった。
「テレビ、観てないの?」
「観ないね、必要かなって思ったけどいらなかった」
って言ってもこれけっこう新しいのじゃん;;
神楽の部屋。
ってか家は何だか寂しい。
ガランとしている。
家電って…冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器、オーブン、洗濯機、テレビ…ぐらい……?