男×男!?




「飲まないの?」

口にグラスを当てながら訊いてくる神楽。

「えっ!?ぁっいや…」

神楽の飲んでいる黄色いものが目に付いた。

「………何それ…」

「レモンスカッシュ」

「へぇ…」



あたしはちびちびとカルピスを飲んでいた。

神楽も何も言わずにレモンスカッシュを飲んでいた。




「あ、あたし帰るなっ!!」

何だかこの沈黙に耐えられなくて、あたしはソファーから立ち上がった。
神楽はそんなあたしにビックリしていた。



あたしはそのまま「ありがとう」も言わずに玄関に早足で向った。



「ありがとう!!ご馳走さまっ!!」

大きな声でそぅ言って玄関のドアを勢いよく開けて飛び出た。




「……………はぁ……」


ドアに寄りかかってため息を吐いて、エレベーターに向った。



26……27……28……


ガチャッ


「?」

後から大きな音でドアが開いた音がして後を見た。


チーン


あ、エレベーター来た。
あたしの視線は後からエレベーターへ。


「悠っ!!!!」

「ぇ?」

後には神楽がいた。

神楽が……悠って…言ったの?
本当に神楽?

「携帯!!忘れてる」

「あっ!!」

あたしのジーンズのポケットには財布しか入っていなかった。

「ありがとっ!!」

そぅ言うと神楽はクシャっと笑った。

「慌てすぎっ(笑)」
そして
「バイバイ」

そぅ言って戻っていった。





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