男×男!?




「ほら、行くよ」


『浴衣…似合うね』

それはこっちのセリフだっ…。
神楽は灰色のラインの入った浴衣を着て来ていた。
ってか神楽はずるい。
何でこんなにもいろんな服を着こなせるんだよ。
ズルイ。
神様はずるい。


「何見つめてるの?」

いつもより高い目線。
いつもは簡単に目が合うのに、今日はそれが難しい。


「……見つめてないし」

「なにその空白」

「黙れ」


神楽はあたしの前を歩いた。


「(肩幅広い……)」


何でかな。
今日は神楽がやけにかっこよく見える。


「ねぇ悠っ…悠美っ!!綿菓子食べよっ!!」

「食べるっ!!」
「あっリンゴ飴食べない?」

「じゃぁあたしが綿菓子買うから悠美はリンゴ飴買お」

「そぅしよっか!!」

あたしはエリと半分こにするから1番大きなリンゴ飴にした。

「450円ね」

「はいっ」

「ありがとね」

後を振り向いたら、神楽が立っていた。

「何でいんの?」

「みんなが先々行くから俺が待ってた」

「………ありがと」




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