男×男!?




「おいし」

「ちょっと頂戴」

「ん。いいよ」

「んじゃちょっとだけ…」

神楽が食べる瞬間だった。

―――パシャッ


「「!?」」


あたしは左、神楽は右を見た。


そこには半袖のシャツを着て、カメラを持っている男の人がいた。
腕章をして、そこには「参加者」って書いてあった。


「ちょっ何…」

「いやぁいい絵だったから写真撮っちゃった。俺コンテストに出場してる奴だから写真いるんだったら市役所行ってね」

市役所はここから徒歩10分ぐらいの場所。

「んじゃお2人さん。いい絵をサンキュ!!」

そぅ言ってどこかに行ってしまった。




「………なんだあの人…。」

「コレじゃない?」

神楽が指差したのは看板で、『写真コンテスト!!』と書かれているもので、締め切りは1週間前になっていた。


「出場資格はありません。撮るものは、カメラ、携帯、何でも構いません。時間制限は午後6時から午後10時まで。項目は“恋人”“家族”“屋台のお兄さん、お姉さん”のどれか1つ。どれかで入賞したら景品が―…」

と、神楽はスラスラと読んだ。


ってか恋人!!??


あたし達は屋台なんてしてないし、家族でもない。じゃぁあたし達――…



「んじゃぁ恋人って項目で撮られたんだ」

「っ///」

「へぇ“恋人”…。ねぇ?」

「っ///」
「なっなんだよ。神楽は嬉しいのかよっ///」

「嬉しいね」

「なっ///」

な、な、な、………何だよ///




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